DOCTORS(ドクターズ) 最強の名医
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http://www.tv-asahi.co.jp/doctors/index.html
もう今年5本目という事で、全クール完全制覇なわけですが、これまですべてのドラマで、全く違うアプローチを聞かせてくれた林ゆうきさん。今回も期待が高まってしまいます。
医療物のドラマという事もあり音楽表現の幅がさらに試されるのでは? と思いますが、タイトなスケジュールの中どんな作品に仕上がったのか気になるところです。
今回もまたお忙しい中恒例となりました、メールインタビューをお願いして参りましたので、じっくりとご覧ください!
【林ゆうきさんスコアインタビュー】
■Soundtrack_D
ついに今年5本目、1年間途切れる事が無い音楽制作でしたが、現在の心境は?
■林ゆうき
う~ん、1つの仕事を終わらすたびに課題が増えていく感じですね・・・
仕事が遅い。
レコーディングでの現場対応の下手さ、知識の乏しさ。
引き出しの少なさ。
自分に足りないところが毎回色々出てきてまいったなぁといった感じです(笑)
■Soundtrack_D
聞く側からしますと、毎回違うバリエーションで楽しませていただいているので、ものすごく前向きな回答のように思えます。
次に医療系であり、なおかつ非常にシリアスなドラマという噂。
自身初? の医療系の分野に、今まで培った物をぶつけられた?
■林ゆうき
医療系ってのはあんまり意識してなかったですね。
刑事物と一緒で医療系といってもシリアスなものからヒューマンなものまで幅が結構あるので、今回は台本やキャストの皆さん、作品の方向性などからイメージして、あまり仰々しくないタッチの曲を多く作ったと思います。
■Soundtrack_D
今回一番気を使っているポイントは?
■林ゆうき
今回はいつもよりシンセの使用を控えてます。
打ち込み主体のものがやっぱり一番得意なんですが、そればっかりじゃあダメだろうってのと、視聴者層を高めに設定しているというお話だったのであんまりゴリゴリした音色などは極力使わないようにしてみました。
■Soundtrack_D
最後に、少し難しいご質問かもしれませんが、ほぼ1年や休む事無く創作活動をされて、一番得た事は何だと思いますか?
■林ゆうき
やっぱり明確な課題が分かった事は貴重な事だと思っています、とりあえず僕なんかより忙しい人は山のようにいるのでもっと作業効率を上げられるようにしたいです、やらないといけない事はまだまだ沢山ありますね!
というわけで、常に前向き、足りない部分を学ぼうとする姿勢に、本当に頭が下がります。この貪欲さが、次々と舞い込む仕事に対する意欲的な姿勢と、常に新しいメロディーを生み出す秘訣なのかも知れません。
【初回試聴後の追記】
キャスト、演出、音楽と見事三拍子そろっている!
このドラマ非常にクオリティが高い。うちの祖母(88)と一緒に見たのだが、理解しやすいストーリー、沢村一樹さん演じる主人公の、これまでに無い2面性あるキャラクターが面白いと絶賛していた。
中でもやはり音楽、放送前のインタビューでは引き出しが、、、と話されていたが、これ完全に大謙遜だと思う。ギターリフのみでキマル、タイトルバックの切れ味。ストリングスを多用して、前に出過ぎずドラマに寄り添った音楽のかわいらしさと言うか、非常に品がある流れが心地よい。
なにがなにが、主人公・相良浩介よろしく、林ゆうきさんも、謙遜しつつ奥の深いところで引き出しをずらずらっと引き出してくるあたりの面白さを今回のスコアでは感じる事ができた。
なんというか「ラストマネー」のスコアの時に強く感じたのだが、林さんは元々体操の選手だっただけに、体が覚えている感覚、リズム、ここでこないと聞いている人が気持ちよくないというツボを、感覚的、本能的にうまくつかんでいるような気がしてならず、ハードな場面も、落ち着いた場面でも、どんな場面がこようともしっかりと聞く人の心を掴んできてしまう魅力があるように思う。
だからこそ今回のように、あえて仰々しくせずとも、派手な音を鳴らさずとも、スコアの印象がしっかりとシーンにとけ込みドラマを盛り上げているのだ。
今年一年林ゆうきさんを追いかけて本当に良かったと、今心からそう思っている。
このドラマ、最後まで見逃すわけにはいかない。
◇これまでの林ゆうきさんインタビュー一覧はこちら!
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・サントラ版12月21日発売。
テレビ朝日木曜ドラマ「DOCTORS~最強の名医」オリジナルサウンドトラック 林ゆうき 日本コロムビア 2011-12-21 by G-Tools |